葬儀・家族葬に関して

直葬(直送)とは?

最近、新聞、テレビ等で話題となっております直葬は、地域によって多少違いがありますが、現代の核家族化、高齢化、社会不況によって出てきている葬送の1つです。

もともとは関東で多くなっていた直葬という方法ですが、最近は全国的に浸透してきました。福岡では以前より直葬を「火葬」「出棺」「密葬」という形で表現してきましたが、現在は「直葬」という表現が主流になってきております。

流れ的には、お亡くなりになった後、ご自宅、もしくは葬儀会社で24時間安置し、そのまま火葬場へ行きます。
基本的には宗教者も呼ばず、祭壇等の飾りもほとんどさず、ただ火葬のみ行う形になりますが、お客様によってはお経のみあげられたり、お花だけ飾られたりと様々です。

友引に葬儀は出来ますか?

昔から「友引」には葬儀を避けられる習慣があります。
現在は比較的友引に葬儀をされるお客様も増えてきていますが、やはり避けられるお客様もいらっしゃいます。

本来、友引のいわれは、「友引」に葬儀を行うと、友を引き寄せて一緒に冥土に連れて行くという、迷信から起こった風習と言われています。
これは六曜にある先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口の一つで、旧暦正月の1日が「先勝」、2月の1日から「友引」をあて、6日ごとに循環する日です。

本来の「友引」の意味は、孔明六曜では「相打ち共引きとて、勝負なしとしるべし」とされ、引き分けいう意味ですので悪い意味ではなかったのですが、葬送の凶日凶方を知る「友曳方」とが混同されて信じられたものと言われています。また、六曜の名称が今のような形になったのは江戸時代末で、それが普及したのは幕末位との事です。

特に浄土真宗では友引は迷信として逆に友引に葬儀をすすめられるお寺様もいらっしゃいますし、宗派や地域によっては今だ友引を避けるところもございます(どうしても友引を避けたいが事情で葬儀を行う時は友引人形を身代わりとして一緒におもたせする地域もまだございます)。

友引のご葬儀で大事なのがご遺族のお気持、会葬者のお気持、宗教者様のお気持だと思います。出来る限り皆様がご納得されてのご葬儀が一番ですので良くご相談、ご検討して頂くことをお勧めします。

チラシ・パンフレットの落とし穴を教えてください

葬儀社のチラシ・パンフレットに“総額○○万円”と書かれていますが、その金額では残念ながらお葬式ができる所は少ないです。

最低でも、3社の葬儀のチラシを比べて見てください。

代金に含まれるもの・含まれないもの各社で違います。
含まれないもので、金額が高いのは会館使用料です。通夜、葬儀で6万円~20万円位かかります。(大きな部屋ならもっとかかります。)

お葬式に必要なのに、含まれないものがいくらなのか!!この金額と、総額○○万円を足した金額が本当の総額になります。ここをしっかり比較するとよいでしょう。

また、見積書にしてもらうのも大事なことです。
同じ会社なのに電話に出る人により内容(金額)が違うということもあります。

あと、葬儀社の多くが積み上げ方式をとっています。積み上げ方式と言うのは祭壇、柩、骨壷、霊柩車・・・・と一つ一つ選んでいき、更にはその一つ一つもピンからキリまで値段があります。
全部足せばいくらになるのでしょう?
福岡の平均葬儀費用136万(お布施、飲食除く)の意味がわかります。

後悔しない様、まずは、事前相談、御見積、内容の確認をおすすめします。

家族葬を行うとき 気をつける点を教えてください

思い通りの家族葬を実現するには、“喪主”になる方や、家族の意志が決まっているかにかかってきます。

これまでの経験から、安易なお気持ちで 「家族葬でいいからお願いします。」と、お申し出のお客様には、特に時間をかけて家族葬の説明をさせていただいております。

<A様の例>
家族と親戚で、多くても10名しか来ないから小さな式場でいい。会社にも、近所にも知らせないから大丈夫。

しかし、通夜の当日 参列者は30名ほど・・・。また、届かぬはずの生花や電報がたくさん届きました。喪主のご兄弟がご自分の会社(上場企業)に訃報の連絡をされ、会社関係の方がいらしたのです。参列に来られた方も、何か場違いのようで気まずさをもたれた様です。
会社に訃報の連絡をするのは当然ですが、この場合、
「近親者のみで執り行いますので。」という言葉が抜けていたからです。

私共も、何が起こるか分かりませんのである程度想定し、対処できるよう心がけますが、参列者がもっと増えていたら、式場に入りきれなくて大変な事になりかねませんでした。

「近親者のみで執り行いますので。」と、はっきり各方面に伝えられるかが大変重要になります。

今なぜ家族葬なんですか?

ここ数年、家族の形態が大きく変わってきています。

少子・高齢化の加速、核家族と呼ばれていた時代も今や“家族分散型”の時代へと変わってきたように思います。マンション等の集合住宅や介護マンションの建設ラッシュを見ても分かるように核家族が増え、更には昔の様な近所付き合いがない方(隣に誰が住んでいるか分からないというのをよくお聞きします)が多いとの事です。

家族の形態が変われば、当然お葬式のあり方にも変化が見られます。

盛大な葬儀を執り行って、数百人の会葬者の中で故人と面識のある方は、せいぜい3割くらいでしょう。
その殆どの方が、 「葬儀に参列して初めて故人を知った。」 「会社の代表として香典を持って行っただけで故人を知らないから、特に感想はない。」 「早く終わらないかな。」など、付き合いでの参列が多いのです。

盛大なお葬式ではなく、こぢんまりとした中にも心温まる葬儀で故人を送り出したい。という人が増えています。

“家族葬”という言葉を耳にされるのは最近かもしれませんが、昔から伝わってきたお葬式のかたちです。

新聞の訃報などに、「葬儀・告別式は親族のみで行いました」「故人の意志により葬儀は近親者のみで執り行います」というのもよく見られます。

故人や家族の意志を十分に反映したお別れのときを大切にしたもの、それが“家族葬”本来のあり方でしょう。
あえて、新しいお葬式のカタチ“家族葬”と呼ばせていただきます。

お悔やみの言葉について

お悔やみの言葉
短いほど良いとか、月並みな言葉のほうが良いと言われます。
実際には、「このたびはどうも・・・・・」というように、言葉を濁してしまっても心は充分伝わるものです。

遺族の方と初対面だったり、遺族の方が顔を思い出せない様子だったら、「大学時代に一緒だった○○でございます」 「一緒にお花を習っていました○○です」というように挨拶をしておきます。遺族が故人の思いで話をした時は、あくまで聞き手に回るようににし、自分が話し過ぎて遺族の悲しみを倍加させないよう心がけます。

重ね言葉や忌み言葉に注意しましょう 

「返す返す」 「重ね重ね」 「重々」 「とうとう」 「ますます」などの重ね言葉は、不幸が重ねて来ないようにとの気持ちからタブーとされています。二度に通じる 「再び」 「なお」 「つづいて」、死に通じる 「浮かばれぬ」 「戻らぬ」 「帰らぬ」 も使ってはいけない忌み言葉です。

ご挨拶やお悔やみを述べる時には注意しましょう。

生前葬を考えています。気をつける点を教えてください。

生前葬とは、自らの葬儀をご自分で企画し生きている内に行う葬儀のことです(今までお世話になった御礼と感謝を込め、元気な内に執り行います)。誰を招き、どこでどんな形式で行うかは、完全に本人の意志に任されます。

現在の生前葬はホテルや旅館等を会場に使い、パーティ形式で行う事が有ります。
また、生前葬を行う方は伴侶に先立たれ方や、お子さんがいない方などが行われる例もあります。「生きた証として」 「後の憂いを除き、より潔く生きていくために」 など、本人の強い希望がある場合に行われます。必ずしも「縁起が悪い」とは言えない時代になってきているようです。

葬儀も、生前に行われるという点を除けば、形式は通常の場合と同様に行うことができます。無宗教葬はもちろん仏式でも可能ですが、僧侶に対しては「なぜ生前葬をしたいのか」をよく説明し、納得して頂いたうえでお願いした方がよいでしょう。

また、戒名も頂くことができます。

まだまだ現在の生前葬の施行は少ないですが今後、少しづつ増えてくるのではと言われています。もし生前葬をお考えであれば親族や友人にもよく理解してもらい、皆が気持ちよく葬儀が行われるような取り組み方をしましょう。

無宗教葬ってどういう葬儀ですか?

特に決まった形式はありません。現在の葬儀で一番多いのが仏式での葬儀です。また中にはキリスト、神道等たくさんの葬儀があり、基本的には宗教者の方にお勤めをして頂きます。

ただし無宗教葬の場合は基本的に宗教者を立てず、故人、喪主の意志や葬家のご希望にて執り行われます。宗教的要素を入れず従来のしきたりにのっとることも少ないので、参列者が戸惑わないように自由な中にも綿密なプログラムを作り執り行いましょう。

最近の無宗教葬をされるお客様は①故人、喪主の強い意志による②宗教者への謝礼(お布施)を用意出来ない③後々見る者がいない等様々なお考えです。

あと、一般的な仏式葬との違いが①法名、戒名がなく俗名になる②通夜葬儀の時に宗教者が来られませんのでお経があがりません③焼香でも献花でもどちらでも可能です。

以上の事をご理解頂き、事前に御親族、会葬者へお伝えする事が必要です。よくあるのがお式の時に御親族間で「なぜお寺様を呼ばないのか?」「戒名はなぜつけないのか?」「こんな葬儀は初めてだ」「聞いていない」などの食い違いがおこり、結果、慌てて後から戒名をつけてもらうという事もございますのでお気をつけ下さい。

無宗教の葬儀
  1. 通常の例としては、生花祭壇が多く用いられます。生花も菊にこだわらず、故人が好きだった花や季節の草花などでも構いません。
  2. 式では読経の代わりに黙祷を捧げる、また献花や焼香をする、たくさんの方に弔事を頂く、故人のエピソードを披露してもらうなど形にはまらず内容を盛り込めます。最期にお時間の許されます限りゆっくりとお別れの儀を行います。
  3. 葬儀に流す音楽も、クラッシックに限らず生前 故人が好きだった曲(歌謡曲、演歌等)を流してもよいでしょう。
福岡市葬祭場の火葬料、及び周辺の火葬料について

人が亡くなった場合、24時間経過しなければ火葬ができません。手続き等は、葬儀社さんが代行してくれますが、手続きに必要な物をそろえておきます。
手続きに必要な物は下記の通りです。

  • 死亡診断書(病院より発行されます。)
  • 届人様の認印(シャチハタ以外)
  • 火葬料(地域により料金が異なります。)
福岡市葬祭場を福岡市内在住の方が利用の場合 20,000円
福岡市葬祭場をそれ以外の在住の方が利用の場合 70,000円
筑慈苑を春日市・筑紫野市・大野城市・太宰府市在住の方が利用の場合 25,000円
筑慈苑をそれ以外の在住の方が利用の場合

67,000円

北筑昇華苑を福岡市東区・糟屋郡・古賀市・福津市在住の方が利用の場合 20,000円
北筑昇華苑をそれ以外の在住の方が利用の場合

80,000円

華石苑を那珂川市在住の方が利用の場合 20,000円
華石苑をそれ以外の在住の方が利用の場合

80,000円

糸島葬祭場を糸島市在住の方が利用の場合 20,000円
糸島葬斎場をそれ以外の在住の方が利用の場合

60,000円

尚、各火葬場により休場日がございます。随時ご確認下さい。

福岡の葬儀費用ってどれぐらいなの?

福岡の葬儀費用の平均は、216万円と言われています。
内訳としては、

  • 葬儀一式(葬儀社に支払う金額)・・・144.5万円
  • 通夜などの飲食接待・・・26万円
  • 寺院への費用(戒名含む)・・・45.5万円

上記金額は、1999年日本消費者協会の会員1600名を対象にしたアンケートの結果ですが、どう思われますか?

まず、どのような葬儀にしたいのか?
例えば、家族だけで静かに行いたい葬儀と、200名の葬儀とでは、使用する式場の広さや祭壇の飾り方も違ってきますし、お返しの品の数や飲食の費用も多くかかりますので、人数がどれくらいになるのかの把握が必要です。

次に、予算はどれくらい出せるのか?
お布施の金額を除き、葬儀代金として(飲食含む)どれくらい用意できるか?葬儀社さんに、「この金額で納めたい」ときちんと伝えることがとても大切です。

いくつかの葬儀社に見積もりをもらいましょう。

葬儀社を選ぶポイント!!
  • 応対がていねいで誠実なところ
  • こちらの事情や希望をきちんと聞いてくれるところ
  • 費用やサービスの説明が具体的なところ
香典の相場と渡し方は?

いつ渡すの?
香典は、通夜・葬儀の時に渡します。両日ともに参列するのであれば通夜の時に渡される方が多いようです。

受付で香典を差し出す場合は 名前を相手に向け、受付の方にお悔やみの言葉を述べて渡します。(香典袋は汚れたり、折れたりしないよう素手で持たず、ふくさで包んでおきましょう。)

どうしても通夜葬儀に参列出来ない場合は、後日、喪家宅にお参りに行ってお渡しするか、現金書留にてお送りするのも可能です。

香典の相場(あくまでも目安です。)
香典の額は、弔問者の年齢や社会的な立場、故人様との関係の深さ等により、それぞれ違いますので下記の金額を参考にされ包まれる額を決めてください。
(20代~50代で幅があります。)

勤務先の上司

3,000円 ~ 10,000円

勤務先の同僚

3,000円 ~ 5,000円

勤務先の部下

5,000円 ~ 10,000円

勤務先社員の家族

3,000円 ~ 5,000円

取引先関係

5,000円 ~ 10,000円

祖父母

            ~ 10,000円

両親

            ~ 100,000円

兄弟・姉妹

30,000円 ~ 50,000円

おじ・おば

            ~ 10,000円

友人・知人

5,000円 ~ 10,000円

隣・ご近所

3,000円 ~ 5,000円

*上記は参考です。地域や宗派によっても違ってきます。

お香典は新札でもよいですか?

最近テレビのマナー講座の番組で、「お香典には新札を使ったほうが良い。」というコメントがでていましたが、まだまだご年配の方々の中には、旧札でないと・・・・と言われる方も多いですから、なるべくなら 新札でない綺麗なお札をご用意された方が無難です。もし新札しかない場合は、一度折り目をつけてから使用する方が良いでしょう。

お布施について

現在では仏事全般の謝礼としてお渡しする金品の意味に使われていますが、本来は「施して喜び、施した自分と、施しを受けた人と、施した物と、この三つをともに忘れるのが最高の施しである」の言葉のように、純真な物質的、精神的な恵みを意味しています。

お布施には仏籍にある者が世の中の人達に与える精神的な施し(法施)、金銭などの財物を施す(財施)、社会の中で行う親切や愛情などの(無毘施)の三つがあるといわれています。

位牌について

お位牌は御仏となった先祖や故人の霊のとどまるところ、故人を象徴し朝夕礼拝の対象とする大切な仏具のひとつです。戒名と死亡年月日を表面に書き、裏面に俗名、年齢を小さく書きます。

位牌の起こりは、昔 中国で亡き人の官位や姓名、霊位を記した木牌を祖廟に祭った事に始まります。鎌倉時代に日本に伝わり、塔を形どった位牌が死者の霊魂が寄宿するという仏教思想の影響を受け、仏の姿を現したものに変わってきました。なお、葬儀の時に使用した白木位牌は忌明けが済むと寺院に納め、本位牌を仏壇に安置します。